
初夏から夏が旬の「海鞘(ホヤ)」!
ホヤは独特の味が苦手という方も多いですが、新鮮なホヤを食べてみて下さい。甘味とほろ苦さ、そして爽やかな風味!ホヤに対するそれまでの固定概念が覆る美味しさを味わえます。Σ(ノ≧ڡ≦)
そんな新鮮なホヤを食べるならば、やはり殻付きのホヤを購入して自分で捌くのが一番です。ということで、殻付きホヤの捌き方や保存方法、お刺身の造り方などを図解で分かりやすく解説していきますよ~♪
ホヤのさばき方や栄養・レシピ集など 1/5頁
1頁.ホヤの食べ方・さばき方・保存方法2頁.coming soon
3頁.coming soon
ホヤをさばく前に知っておくべき事
ホヤの2つの突起物は?

それでは、まずはホヤをさばく前に知っておくべきことをご説明します。
一般に流通しているホヤは上の画像の「マボヤ」です。北海道などでは少量ながら「アカボヤ」が出回りますが、このアカボヤはツルンとしたビジュアルをしています。対してマボヤはご覧のようにデコボコした突起物があります。

そして天辺には特に大きな突起物が2つほど付いています。これはアカボヤにも付いていますが、この2つの突起物は、それぞれ入水管と出水管です。
アサリなんかにもカタツムリの目のような2つの突起物がありますが、あれも入水管と出水管です。要は餌や海水の入り口と出口になります。
ホヤの入水孔と出水孔を見分ける

さて、例に出したアサリなんかの場合は入水管と出水管を気にすることはありませんが、ホヤをさばく場合は、どちらが入水管で、どちらが出水管であるかを知っておくこと便利です。
覚え方は簡単です。上の画像を見て下さい。入水管の口の部分となる入水孔は「+」プラスの形をしています。

次に出水管の口の部分となる出水孔は「-」マイナスの形をしています。
個体によっては見分けにくいことも多々ありますが、基本的に「プラスが口・マイナスがお尻」と覚えておくだけでOK!(*・ω-)b
ホヤのこの入水孔と出水孔を見分けることが、さばく際に役に立つんです。
2殻付きのホヤをさばいてみよう
入水孔と出水孔を切り落とす



Point!
- 洗いづらい場合はタワシなどを使って洗いましょう。
- 出水孔を切り落とすと「ホヤ水」があふれ出てきます。



Point!
- 「ホヤ水」はホヤが体内に取り込んだ海水や体液です。
- ホヤ水は色々と使えるのでボールに取っておきますが、不要な場合は破棄して下さい。


ホヤの身を殻から取り出す





Point!
- 上の様に殻ごと切ってもOKなので、殻を切り開く際に身が切れてしまっても大丈夫です。



Point!
- 身の掃除方法の詳細は 下の項目 へ。



Point!
- ホヤの身は水で洗っても良いですが、ホヤ水の方が風味が損なわれません。
- ホヤ水を調理などに使う場合は、身を洗う分とは別でとっておきましょう。
- このまま刺身や料理に使えます。保存方法は 下の項目 へ。
ホヤの身の取り出し方・その2
※この方法だと身を切り開かずにさばくことができます。


Point!
- 入水孔・出水孔を切らずに、根本を切って根本からホヤ水をドバドバっと出す方法もあります。



Point!
- 身を切り開かずに袋状のままにしておくことで、身にご飯を詰めたりといった調理方が楽になります。
ホヤの内臓を除去してキレイにする





Point!
- 排泄物やその他の内臓も取り除きましょう。
- 肝膵臓は、いわゆるワタですので、お好みで食べてもOKですです。
ホヤ水の利用と注意点


ホヤ水は海の香りとホヤの旨味がある体液です。
ホヤの身を洗ったり、刺身で食す際には醤油代わりにも使え、その他の調理で出汁に利用することもできますので、ボールで受け止めてとっておきます。
ただし体液ということで、細菌も存在しますので、お腹の弱い方や調子が悪い方、高齢者やお子様などは避けた方が良いでしょう。
また、翌日まで取っておくとすぐに黒ずんできますので、当日中に使うか、火を通してから冷蔵保存しておきましょう。
刺身でのホヤの食べ方
まずはホヤ刺身を食べてみよう

ホヤは蒸したり焼いたり、その他様々な料理に利用したりすることができますが、ポピュラーなのは、そしてホヤ好きならばたまらないのが「刺身」です。Σd(・ω・´)
グッ!!
ということで、ホヤの刺身の盛り付け方を解説していきますよ~♪
ホヤ刺身を盛り付ける手順




ホヤ刺身を実食する!

さて、それではお酒のお供にぴったりなホヤ刺身を食べましょう!(*´艸`)。o○

ホヤが敬遠されるのは、その独特の匂いや苦味などですよね。しかし自分でさばいた、さばき立ての新鮮なホヤは爽やかな風味がめっちゃ美味しい全くの別物であります。
プリプリした身は心地よい歯ごたえで貝類の刺身ともよく似た食感。とくに大振りな立派なホヤの肉厚な身はたまらない美味しさでヤバイです!!σ(~~~、)
ムシャ ムシャ


肝は(肝膵臓)正直言って一般向けではありません。かなりエグいものが好きな私でも、ちょっと無理かなあという感じです・・・。(;^△^)
新鮮な肝は美味しいらしいのですが、産地に食べに行くくらいじゃないと美味しい肝は味わえないのかもしれません。
そして打って変わって万人受けするのが通称「ホヤヘソ」と呼ばれる部分。
プリプリした身の部分とはまた違う、プルルンって感じの食感で味もクセがなく、ホヤが苦手な人でも食べれるんじゃないかという美味しさです!
自分でホヤをさばいた際には、是非このヘソの部分を味わってみて下さい。

Point!
- その他のホヤ料理は、別ページにて公開予定!(準備中)
ホヤの冷蔵保存と冷凍保存
冷蔵でのホヤの保存の仕方
ホヤを冷蔵で保存する場合は、殻付きのままなら殻を流水で洗い、保存は2~3日、殻を外して身だけにした場合は、ラップなどで包み保存袋に密封して4~5日。
また、活きている殻付きホヤが萎びてしまった場合は、3.5%の塩水に浸けて冷蔵保存しておけば、パンパンに膨らみます。
冷凍でのホヤの保存の仕方


冷凍保存する場合は、殻を外して内臓を取り除き、身だけにしたホヤをホヤ水に浸けて保存袋に入れ冷凍します。だいたい1ヶ月を目安に食べきりましょう。

Point!
- 実験した結果、ホヤ水に浸けて冷凍した方が色持ちが良かったです。
ホヤの冷凍保存を実験してみた
ホヤ水に浸けて冷凍した方が良いのか?


ホヤを冷凍で保存する場合、魚屋さんのHPなどを見ても、お店によってホヤ水に浸けて冷凍だったり、何も入れずにそのまま冷凍だったり、情報がまちまちだったので、それぞれの方法で冷凍してみました。
上の保存袋がホヤの身だけで冷凍したもの。下の保存袋がホヤ水と共に冷凍したものです。

こちらが解凍したホヤの身の内側(内蔵側)です。
左がそのまま冷凍したホヤ、右がホヤ水に浸けて冷凍したホヤ。
大差はありませんが、そのまま冷凍した方が少し変色度合いが強い感じですね。(σロ-ロ)
ホホウ…

こちらはホヤの身の表側(外側)です。
同じく左がそのまま冷凍、右がホヤ水で冷凍。やはりそこまでの大差はありませんが、左のそのままで冷凍したものの方が黒ずんでいる感じがします。
ということで、冷凍する場合はホヤ水に浸けて冷凍した方が良いという結論に至りました。(`・ω・´)ゞ
ホヤの冷凍による変色度合いの実験


続いては、冷凍することでの変色度合いを見ていこうと思います。
上の画像は冷凍での保存期間をズラして保存したものです。上の袋は3日間、下の袋は10日間、それぞれ冷凍しました。
3日目の方は、まだホヤ水がキレイな色をしています。10日目の方はだいず黒ずんでいます。特に解凍してみると一目瞭然。
10日目の方は、何やら沈殿物のようなものが黒く浮き出てきていました。

そしてそれぞれれ解凍したホヤの身です。
10日目の方(左)は黒ずんで変色してきていますが、3日目の方(右)はまだそこまでの変色はしていません。これならまだお刺身にしてもキレイな感じですね。
ということで、色合いが大事になる料理に使う場合は、冷凍3日目くらいまでのものが良いと思います。
まとめ
新鮮なホヤを食べて今日からあなたもホヤ好きに!

比較的多くの方が苦手とするホヤ。しかしそれは鮮度の悪いものを食べているからという理由が大半を占めると思います。
新鮮なホヤは本当に美味しいんです!
もちろん独特の味であることは確かではありますが、それでもやはり新鮮なものは美味しいです。
この夏は是非、新鮮なホヤを自分でさばいて、その美味しさに開眼してみてはいかがでしょうか?特にお酒好きな方にはおすすめしますよ♪╭(๑•̀ㅂ•́)و
>いおりさん
コメントありがとうございます。生活のための仕事が忙しくコメントに気付くのが遅くなってしまいました。大変、失礼致しました。
また、先日はわざわざメッセージを頂き、誠にありがとうございました。
ホヤの味が苦手な方もけっこういらっしゃるのも事実ですが、私は大好きです。爽やかな海の香りと、身の旨味とほろ苦さ、という感じでしょうか。食感としては、方向性は貝系の刺身に近い感じかと。
新鮮なホヤは、苦味も込みで美味しいと私は思います。ただ、古い、水揚げしてからだいぶ時間が経ったものだと、苦味での不味さの方が強くなるかなあと感じます。
お店で食べると、時間が経っていそうな不味いものに当たることもあるので(汗、確実なのは、ご自身で購入して捌いたものなら、まず間違いはないかと。ナマコがお好きでしたら、おそらくイケるのではないかと思いますので、是非お試し下さい!
先日韓国風チキンピリ辛についてメッセージをお送りいたしました、いおりと申します。再びおじゃまします。
ホヤという生物。魚屋で見たことはあるのですが食べたことは一度もありません。ずっと何だろうと思っていました。さばき方、調理のしか方、さっぱり分からず、今日にいたります。ナマコなら子どものときによく食べたのですが。
食べ太郎さんの記事を読んでいて、ホヤを食べてみたくなりました。どんな味なのか想像できません。食べ太郎さんの詳細な解説に引き込まれました。