【目次】わらびの情報
[1頁] わらびのアク抜きと保存方法
【わらびの食べ方】 1/5頁
正しいアク抜き・保存や冷凍方法
山々が冬の静かな眠りから覚め、春の息吹が感じられてくると出回ってくるのが山菜類です。天ぷらにしたり、山菜ご飯にしたり、シンプルにお浸しも良いですし、山菜蕎麦なんかも美味しいですよね。
そんな山菜類の中でも、ほろ苦さが美味しくて人気なのが「わらび」です。
しかし、わらびは山菜類の中でも特にアクが強く、また毒性もあるために、しっかりとアク抜きする事が必要になってきます。
このアク抜きが面倒臭い、手間がかかるという事が、山菜の難点でもある訳ですが、その苦労をしてでも味わいたい美味しさがあるんですよね♪
という事で、わらびを美味しく食べるためのアク抜きの方法、保存方法をご紹介します。╭(๑•̀ㅂ•́)و
[1頁] わらびのアク抜きと保存方法
流水で汚れなどを洗い流します。
根本は硬いので3~5cmほどカットして破棄します。
わらびが浸るくらいの大きさの鍋か、フライパンなどを用意します。
ちょうど良いサイズの鍋などが無ければ、わらびの方をカットして合わせても良いでしょう。
わらびの穂先は、食感がボソボソとしアクも強いため、取り除く場合が多いです。
指でゴシゴシとしごけば、ポロポロと簡単に取り除けます。
わらびが浸かるサイズの鍋やフライパンに1Lの水を入れ、沸騰させます。
沸騰したら、小さじ1の重曹を加えて火を止めます。
火を止めてから一呼吸入れて、少しお湯の温度を下げてから、わらびを浸します。
わらびが完全に浸るように落とし蓋などをして、一晩置いておきます。
一晩後です。水は緑っぽい色に染まっています。
水から上げ、さっと流水で洗ったら調理に使いましょう。
最近は「小麦粉と塩」でのアク抜き方法が台頭していますが、これに関しては 5ページ目 にて、本当にアク抜きできるのかを実験検証していますので、そちらをご覧下さい。
昔ながらのわらびのアク抜き方法は木灰を使った方法です。しかし「木灰」自体を見かけることは、なかなか無いと思います。わたしもほとんど見たことはありません。しかし、たまに木灰付きでわらびが売っている場合があります。 そんな時の為に木灰を使ったアク抜き方法もご紹介しておきます。重曹を使った場合とさほど変わりはなく、方法はいたって簡単です。
まずは汚れを洗い落とします。穂先が不要な場合は取り除きます。
茎の下の方の硬い部分を切り落とします。
茎の切り口部分に木灰をこすり付けます。
バットなどにわらびを並べ、木灰を振り掛けます。
。木灰を振り掛けたわらびに熱湯を注ぎ、そのまま一晩置きます。
その後は水洗いして灰を落とし、流水などに1~2時間晒してから調理に使います。
わらびのアク抜きは、その行程自体は単純なんですが、意外と失敗することも多いんですよね…(≧д≦)ゝ
アチャー
上の画像の場合は、ところどころが溶けてしまっています。それ以外にもアクが抜けてなく苦いといった失敗も多いようです。そんな時の手立てはあるのでしょうか?
もちろん、あります! それでは、この項目では、
例え失敗しても美味しく食べれる方法をご紹介しますよ♪
まず溶けてしまった場合の対処法です。
溶けてしまう原因として考えられるのは以下の通り。
<わらびが溶けてしまう主な原因>
1.加熱のし過ぎ
2.重曹の入れ過ぎ
アク抜きの行程でも触れましたが、加熱によって溶けてきます。煮立てたり、沸騰しているお湯に浸けた場合など、加熱のし過ぎで溶けることがあります。また、重曹を入れ過ぎた場合にも溶けてくることがあります。
そんな時には…
<溶けてしまった場合の対処法>
A. 溶けていても差し支えのない調理方法で食べる
例えばコレ。包丁でわらびを細かく叩いて納豆と混ぜる「たたきわらび納豆」。これなら溶けていても関係ありませんよね。「わらびの卵とじ」なんかもおすすめです。その他、叩いたわらびでかき揚げなんかも、わらびが溶けていようが、さほど差し支えはないでしょう。
この様に調理を工夫することで、溶けてしまったわらびも無駄なく使いましょう♪(*’∀`)ノ
わらびが溶けてしまう以外にも、アク抜き後にまだ苦い、エグいといった失敗もありますよね。その場合は、どんな理由が考えられるでしょうか。
<アクが抜けていなかった主な原因>
1.重曹の量が少なかった
2.水中に晒しておく時間が短かった
上記の様な理由が考えられます。その場合は抜けきっていなかったアクを追加で抜きます。具体的には…
<アクが抜けていなかった場合の対処法>
A. 追加で水に晒しアク抜き
B. 調理法や味付けで対処する
まずAの対処法。水を何度か変えながら様子を見る、または流水に晒しておいても良いでしょう。もしくはもう一度、重曹入りのお湯に晒す行程をやり直しても良いでしょう。しかしこの場合は溶けてしまうことも考えられます。
それ以外にも、どうしても苦くて食べれないと思ったら、タッパーなどに入れて水に浸し、数日間冷蔵庫に置いてから食べてみて下さい。かなりえぐ味は消えていると思います(ただし腐らせないように注意)。
続いてはBの対処法です。溶けてしまった場合と同じく調理方法で対処します。
山菜類を揚げ物にする際にはアク抜きしなくても良いとも言われています(わらびに関しては必要・不要の両論あり)ので、「揚げる」という調理方法での対処ができます。
また油のコクによって、苦味などもあまり気にならなくなりますので、その場合は「天ぷら」が最適な調理法と言えるでしょう。
同じように、「きんぴら」などの味の濃い調理方法ならば、苦味もさほど気にならなくなります。
ただし、これは繰り返しになりますが、わらびの魅力は「苦味」や「えぐ味」もそのひとつと言えると思いますので、必要以上に神経質にならずに、そのほろ苦さを楽しんでみるのも良いと思いますよ。
わらびを使ったレシピ一覧は4ページ目で公開中です!今すぐ見たい方はどうぞ♪(≧∀≦)ノ
わらびを使ったレシピ一覧
わらびを保存する場合はタッパーや保存袋に入れて冷蔵保存します。その時に水も入れて保存しましょう。また、その水は毎日取り替えましょう。保存期間としては冷蔵なら1週間を目安に使い切りましょう。
わらびを長期間で保存する場合の「塩蔵・乾燥・瓶詰め」に関しては、次のページで解説しています。(*・ω-)b
わらびの長期保存・塩蔵・乾燥・瓶詰め
冷凍で保存する場合は、そのまま冷凍と、水とともに冷凍、どちらが良いのでしょうか? 2種類の方法を検証してみました。
解凍後の見た目はどちらも同じ感じです。 下の項目 で解説していますが、アク抜き前に冷凍したものはかなり色がくすみますが、こちらのアク抜きしてから冷凍した2種は色が鮮やかなままです。
冷凍によって細胞が壊れる事で、どちらの冷凍方法のものもだいぶ柔らかくなってしまいました。
また別のわらびを使って再度2種類の冷凍方法の結果を確認してみました。ちなみに今回は1本のままではなく、半分にカットして冷凍しました。
太いしっかりとしたわらびは、グンニャリとすることもなく、わりとそのままの状態でした。これはどちらの冷凍方法でも一緒。
ちょっと細めのわらびは、やはりどちらの冷凍方法でもグンニャリと柔らかくなりました。
次の項目で解説しているアク抜き前の冷凍では顕著な違いが見られましたが、アク抜き後の冷凍の場合は、どちらの冷凍方法にもそれほどの違いはありませんでした。
よって、アク抜き後に冷凍する場合は、そのまま冷凍してしまっても良いでしょう。
栄養の面などからは、アク抜きしてから冷凍した方が良いと思われますが、なかなか仕事などが忙しくて時間が無いという事は生活の中で多々あります。わらびを食べようと思って買ったけど、アク抜きしている時間が無くなってしまった。 そんな時には、腐らせてしまうよりはアク抜き前に冷凍してしまうのが良いでしょう。
という事で、
Aパターン「素のままで冷凍」
Bパターン「水とともに冷凍」
…という二つの冷凍方法で実験してみました。(-ω☆)
キラリ
こちら冷凍してからの解凍後の様子です。
上の根本を斜めに切り込んだ方が、Aパターンの素のまま冷凍したもの。下の2本はBパターンの水と共に冷凍したもの。
冷凍したことでだいぶ色がくすんでしまいましたが、まだ水とともに冷凍したBパターンの方が緑っぽさが残っています。
冷凍することで細胞が破壊されますので柔らかくなってしまいます。その点を比較してみました。素のままのAパターンは、だいぶグンニャリです。水と冷凍したBパターンは、それほどでもありません。
画像:解凍後の表面の変化こちらは更にアップにした画像です。上のAパターンの方が見るからにシワが寄っています。下のBパターンはハリがある感じですね。
真空で冷凍できるマシンがあれば、また違うかと思いますが(アレ欲しいんですよね~)、とりあえず一般的には以下の事が言えるでしょう。
■ 実験結果からの考察 ■
アク抜き前に冷凍する場合は水とともに冷凍する
さて、ちなみにこちらの画像。上のわらびと下のわらび、かなり色が違いますが、どちらも同じパックに入っていた元々は同じ色をしていたわらびです。違いは、そのままアク抜きしたものと、冷凍してからアク抜きしたもの。
しかしこれほどに色鮮やかさに違いが出ますので、彩りを踏まえて調理に使いたい場合などは、アク抜き前に冷凍することは避けた方が良いと言えそうです。
また、上の項目 でも解説した通り、アク抜きしてから冷凍すれば色も鮮やかに保つことができますよ。(。・ω・)
「発がん性物質」や「わらび中毒」など、ちょっと物騒な面も持ち合わせているわらびですが、きちんとアク抜きをすれば基本的にそれも心配無用!
シャキッとした一瞬の爽やかな歯応えに、トロッとした口当たり、そしてほろ苦い旨味。
色々な種類がある山菜の中でも、大人向けの味と言える「わらび」。ばっちりとアク抜きを済ませて、その美味しさを十二分に堪能して下さい♪(⌒¬⌒*)
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